グルテンフリーを意識した時、グルテンは小麦以外にも入っているのか気になりますね。
結論から言って、大麦やもち麦・ライ麦にもグルテンに似たたんぱく質が含まれています。
そのため、グルテン不耐症や小麦アレルギーの人は、大麦などを口にする際は注意が必要です。
グルテンは様々な食品に含まれているので、食品を選ぶ際は原材料やラベルを確認することが重要です。
パンやパスタなどの小麦製品以外でも、コンソメやソースなどにも小麦を使っている場合もあるので注意しましょう。
グルテンフリーの食品や食材・食事例を紹介しますので参考にしてくださいね。

tokinoya
この記事の監修者
2005年から臨床検査技師として、健診センター、中核病院などに勤務、臨床検査科長や経営推進課の責任者を務めた。 自身がアトピーに子供のころから悩まされていたことから、グルテンフリーや無農薬、添加物に対して論文を読み漁る。現在は酵素風呂などの健康事業を手掛ける経営者。
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グルテンを含む小麦以外の食品

グルテンは小麦に含まれていますが、大麦やライ麦などにもグルテンに似たたんぱく質が含まれています。
小麦のグルテンはグリアジンとグルテニンの2種類のたんぱく質からできています。
小麦粉に水を加えて練ると、二つのたんぱく質がが合わさりグルテンとなります。
グルテンができることでで粘り気と弾力性が生まれ、パンや焼き菓子が膨らむのを助け、麺類のコシなどの食感が生まれます。
大麦やもち麦にはグルテンはほぼ含まれていません。
小麦のたんぱく質とは組織が異なり、グルテニンとホルデインが主要なたんぱく質です。
水を加えてこねてもグルテンはほとんど作られないので、小麦アレルギーの人でも大麦が食べられることもあります。
ですが、小麦と大麦のたんぱく質の構造が似ているので、アレルギー反応を起こしてしまう危険があるので注意が必要です。
大麦のグルテンに関しては>>大麦はグルテンフリーではない?の記事で詳しく紹介しています。
グルテンフリーで食べられないもの
グルテンフリーで食べられないものを確認しておきましょう。
- パンやパスタなど小麦製品
- 小麦を含む食べ物
パンやパスタなど小麦製品
パンやパスタなど小麦から作られている製品は、グルテンフリーでは食べられません。
小麦製品 | 例 |
---|---|
パン | 白パン・全粒粉パン・フランスパンなど |
パスタ | スパゲッティ・ペンネ・ラザニアなど |
ケーキ | ショートケーキ・チョコレートケーキ・シフォンケーキなどの焼き菓子 |
クッキー | ビスケット・チョコチップクッキーなど |
ドーナツ | 油で揚げたもドーナツ・焼きドーナツ |
小麦を使った麺 | うどん・そうめん・ほうとうなど |
小麦粉を使った食品 | たこ焼き・お好み焼き・ピザなど |
上記は一例ですので、小麦を使っているかどうかは原材料やラベルを確認しましょう。
小麦を含む食べ物
小麦粉を含む加工食品や調味料もグルテンフリーでは避けるようにしましょう。
コンソメやブイヨンには小麦が含まれていますし、レトルト食品やソースはとろみをつけるために小麦を使っていることが多いです。
ハムやソーセージなどの加工肉も、つなぎや調味料として小麦を含む可能性があります。
醤油は製造過程でグルテンが分解されるので、含有量はごくわずかです。
なので、グルテンが体に合わない人も醤油を使うことができる場合が多いですが、重度のアレルギーの場合は注意が必要です。
製造過程で小麦が混入する、コンタミネーションにも気を付ける必要があります。
原材料だけではわかりにくいものもあるので、少量の小麦にも気を付ける必要がある場合は注意しましょう。
参考:食品アレルギー研究会
日用品にも注意!
食べるものではありませんが、石鹸や化粧品など日用品でも小麦粉を使っているものには注意が必要です。
小麦アレルギーの人は、小麦を使った日用品でアレルギー反応を起こしてしまうことがあるからです。
ダイエットや健康のためにグルテンフリーをする場合は問題ありませんが、小麦アレルギーの人は日用品にも気を付けましょう。
グルテン含有量一覧

グルテンを含む食品のグルテン含有量の一覧を参考にして下さい。
食品 | 量 | グルテン含有量 |
---|---|---|
ラーメン | 1人前150g | 11.0g |
パスタ | 1人前100g | 10.8g |
食パン | 6枚切り 2枚 | 9.0g |
フランスパン | 1/3 80g | 6.4g |
ランチパック | 1パック | 5.5g |
菓子パン | 1個 | 4.7g~5.7g |
マカロニグラタン | 1人前 | 11.4g |
ミートソースグラタン | 1人前 | 8.6g |
うどん | 1玉 | 5.1g |
二八そば | 1人前100g | 1.4~1.6 g |
乾麺のそば | 1人前100g | 4.9~5.6g |
ピザ | 一人前 | 7~9g |
ハンバーガー | 1個 | 4.3g |
ビックマック | 1個 | 8.8g |
パンケーキ | 1人前 | 6~7g |
お好み焼き | 1人前 | 4~6g |
たこ焼き | 1人前 | 4~5g |
クラッカー | 30g(5枚) | 2.6g |
商品や調理方法によってグルテン含有量は異なるので、参考程度に見てください。
ラーメンやパスタなどは、グルテンフリー麺を市販で手に入れることができます。
小麦粉の代わりに米粉やトウモロコシを作ったものも、最近は種類が増えています。
グルテンの摂取量を控えたい場合は、グルテンフリー商品を利用してもいいですね。
>>グルテンフリーパスタどこで売ってる?を参考にして試してみてくださいね。
グルテンフリーの食材
グルテンフリーの食材はこちらを参考にして下さい。
食品 | 例 |
---|---|
穀物 | 米: 白米、玄米、黒米、赤米など |
種子 | キヌア トウモロコシ・ソルガム・アマランサス・タピオカ・テフ・ヘンプシード |
豆類 | レンズ豆・ひよこ豆・黒豆・大豆 |
果物 | 全ての果物(りんご・バナナ・ベリー・オレンジなど) |
野菜 | 全ての野菜(ほうれん草・キャベ・ブロッコリー・ニンジンなど) 根菜類: さつまいも・ジャガイモ・ビーツ) |
ナッツ・種子 | アーモンド・クルミ・カシューナッツ・チアシード |
乳製品 | 牛乳・ヨーグルト・チーズ |
肉・魚 | 牛肉・豚肉・鶏肉・魚 |
グルテンフリー加工食品 | グルテンフリーパン・グルテンフリーパスタ・グルテンフリーケーキミックス |
調味料 | オリーブオイル・ココナッツオイル・アボカドオイルなど ハーブ・スパイス 純粋な酢: 米酢・リンゴ酢など |
お米以外でも、普段食べている食材でもグルテンフリーのものはたくさんあります。
パスタやうどんが食べたくなったら、グルテンフリーの麺を試してみてもいいですね。
スーパーなどでもグルテンフリー麺を手軽に購入することができます。
>>グルテンフリーパスタどこで売ってる?も参考にして下さい。

グルテンフリーで何を食べるか、そんなに悩まなくても大丈夫かも。
グルテンフリーのメリット・デメリット

グルテンフリーのメリット・デメリットも確認しておきましょう。
メリット | デメリット |
---|---|
腸内環境が良くなる 肌・体の不調が改善する 健康的な食生活になる | 栄養バランスが崩れやすい 食事制限がある コストがかかる 必ずしもダイエットできるわけではない |
グルテンフリーは腸内環境が良くなることで、肌や体の不調が改善することが期待できます。
健康的な食生活になることで、ダイエットに効果を感じる人も少なくありません。
一方で、食物繊維やビタミンBの豊富な小麦を食べないことで、栄養バランスが崩れる可能性があります。
小麦以外の食品から積極的に食物繊維などをとるように心がけ、バランスの良い食生活を意識することが大切です。
グルテンフリーの加工食品は、まだまだ小麦製品よりも価格が高い傾向があります。
外食では小麦が含まれているかの確認が難しいので、食事制限が面倒に感じるシーンもあるかもしれません。
ダイエット目的でグルテンフリーを実践する人にとって、必ずしもダイエット効果を得られるかわからないことはデメリットといえるでしょう。
グルテンフリーの食品でも糖質や脂質の多いものはあるので、小麦製品を除去してもカロリー過剰摂取になると帰って太ることもあります。
グルテンフリーの食事例
グルテンフリーの食事例としては、和食の献立を考えるのがおすすめです。
洋食でもグルテンフリーのメニューはたくさんあるので、参考にして下さい。
- サバの味噌煮
- 野菜たっぷりの味噌汁
- 米粉を使った天ぷら
- お刺身
- 鶏肉の照り焼きドン
- 鮭の塩焼き
- 豆腐ハンバーグ
- 筑前煮
- サーモンのグリル
- スパイスカレー
- グルテンフリーのラザニア
- 米粉パンのオープンサンドイッチ
- オムレツ
- キッシュ
グルテンフリーの献立アプリやレシピサイトなどで、グルテンフリーのメニューやレシピはたくさん見つけることができます。
>>グルテンフリーの食事例の記事で料理レシピも紹介しています。
グルテンを小麦以外で含むものに関してのQ&A

グルテンを小麦以外で含むものに関してのQ&Aを紹介してます。
グルテンフリーは意味ない?やめたほうがいい?
グルテンフリーはもともとセリアック病の患者のための療養食として考案されたものなので、罹患率の少ない日本では意味がないといわれることもあります。
ですが、日本人でも体質的に小麦が合わなかったり小麦アレルギーの人は少なくないので、意味がないとは言い切れません。
グルテンフリーをすることでかえって体調が悪くなったというケースもまれにありますが、この多くは好転反応だと考えられます。
健康のためにグルテンフリーをしたのに体調が悪くなると、自分にはグルテンフリーが合わないのかと思ってやめたという人もいます。
ですが、体がグルテンフリーに慣れると、肌の調子が良くなったり体が軽くなったりといった効果を感じることが多いです。
まずは2週間、グルテンを避けてみて自分に合うかどうか試してみるのをおすすめします。
>>グルテンフリーは日本人に意味ない?の記事も参考にして下さい。
グルテンフリーのコンビニで買える食品は?
グルテンフリーの食品はコンビニでも買うことができます。
ラーメンなどの小麦製品の代わりに、ビーフンや春雨などを選ぶことでグルテンフリーの食事がとれます。
小麦製品 | グルテンフリー食品 |
---|---|
ラーメン・焼きそば | ビーフン・春雨・豆腐麺・こんにゃく麺 |
天ぷら・フライ | 焼き魚・煮物・グリル |
パン | 米粉パン・ライスバーガー・おにぎり |
クッキー | 大豆バー・シリアルバー |
シュークリーム・パイ | プリン・マカロン・ゼリー・ヨーグルト |
バームクーヘン・マフィン | 大福・団子・せんべいなど和菓子 |
スナック菓子 | 原材料がコーンや米のお菓子 |
自炊をしないとグルテンフリーの実践は難しいかと思いがちですが、コンビニでもグルテンフリーの食品はたくさん手に入りますよ。
グルテンフリーをすると顔つきが変わる?
グルテンフリーをすると顔つきが変わる場合があります。
なぜなら、グルテンフリーによって肌の炎症やニキビが改善するからです。
腸内環境が悪くて顔がむくんでいた場合は、顔全体がすっきりとした印象に変わるかもしれません。
顔つきが変わることについては>>グルテンフリーで顔つきが変わる?の記事で詳しく紹介していますよ。
まとめ
グルテンは小麦に含まれていますが、大麦やライ麦にもグルテンに似たたんぱく質が含まれています。
小麦アレルギーなどグルテンにアレルギーがある人は、大麦などでもアレルギー反応を起こしてしまう可能性があるので注意が必要です。
グルテン不耐症や小麦アレルギーの人が大麦を食べる際は、医師に相談のうえで口にするようにしましょう。
グルテンは様々な食品に含まれているので、食品を選ぶ際は原材料を確認することが重要です。
健康のためにグルテンフリーをする場合は、厳密に小麦製品を排除する必要はありません。
無理をしない範囲でグルテンフリーをはじめてみてはいかがでしょうか。