小麦粉を使用する料理を作るとき、家庭に小麦粉がない場合でも、別の食品で代用して作る事が可能です。
グルテンフリーやダイエットで小麦を控えている人も、代用品を使う事で作りたい料理を作ることができます。
小麦粉は生地にする、まぶすなど、様々な使い方がありますが、使い方によって最適な代用品は異なります。
片栗粉や大豆粉などの特徴に合わせて小麦粉の代わりに使ってみましょう。
今回は小麦粉の代わりに使える食品について解説していきます。
小麦粉の代用品を使った美味しいレシピも参考にして下さいね。
小麦粉の代用になるもの

小麦粉の代用として使える食品は、意外にもたくさんあります。
例えば以下のものがあります。
- 片栗粉
- たこ焼き粉・お好み焼き粉
- おからパウダー
- 大豆粉
- きな粉
- 米粉
- オートミール
- てんぷら粉
- コーンスターチ

小麦粉が足りないときでも、色々なもので代用できそうですね。
それぞれのカロリー・特徴などは以下の一覧を参考にして下さい。
カロリー(100gあたり) | 特徴 | 適した料理 | |
---|---|---|---|
片栗粉 | 約330〜340㎉ | 減量は主にジャガイモ 無味無臭 加熱するととろみをつけられる | トロミ付け 揚げ物の衣 くず餅やわらび餅などデザート 料理のつなぎ |
たこ焼き粉・お好み焼き粉 | 約350〜400㎉ | 小麦粉・でんぷん・ベーキングパウダー・調味料などが原料 | お好み焼き たこ焼き パンケーキ てんぷらの衣など |
おからパウダー | 約300〜350㎉ | 豆腐の原料であるおからを乾燥させて粉末状にしたもの 植物性たんぱく質が豊富 水分を良く吸収する | クッキーやケーキ スープなどのとろみ付け 挽き肉料理のつなぎ サラダのトッピング |
大豆粉 | 約350〜400㎉ | 大豆を粉末状にしたもの 栄養価が高い 消化吸収が良い 吸水性が高い | パンケーキやクッキー プロテインシェイク お好み焼き 挽き肉料理のつなぎ |
きな粉 | 約400〜450 | 大豆を焙煎してから粉末状にしたもの 高たんぱく・食物繊維やミネラルが豊富 大豆粉よりも香ばしく挽きが粗い | 和菓子 クッキー スムージー スープ デザートのトッピング |
米粉 | 約360〜370㎉ | 米を粉末状にしたもの グルテンフリー 水分を良く吸収しもっちりとした食感 | パン お好み焼き もち ケーキ・クッキー 揚げ物の衣 |
オートミール | 約350〜370㎉ | 低GI食品 食物繊維が豊富 栄養素が豊富 | クッキー パンケーキ グラノーラ スープ |
てんぷら粉 | 約350〜400㎉ | 小麦粉・片栗粉・卵・膨張剤を含み、てんぷらを作るための粉 サクサクに揚げ物を仕上げることができる | てんぷら から揚げ 揚げ物の衣 |
コーンスターチ | 約350〜370㎉ | トウモロコシから作られるでんぷん 加熱すると透明なとろみをつけられる 無味無臭 簡単に溶ける | スープ・シチュー ソース デザート フライの衣 |
粉によってどんな料理に適しているかは異なりますので、具体的に解説します。
片栗粉
片栗粉は薄力粉と同様に常備している家庭が多く、代用品として使いやすいです。
片栗粉の原料はじゃがいものでんぷんです。
料理にとろみをつける、揚げ物の衣として使う、つみれや肉団子などのつなぎとして使う時に使用されます。
- 揚げ物の衣
- 食材にまぶして卵液との繋ぎに使う
- ミンチ肉のつなぎ
として使うなどの方法であれば、小麦粉の代用として使用することができます。
揚げ物の衣として使う場合は、出来上がりの食感が異なることに注意が必要です。
片栗粉はパリッとした衣に仕上がりますが、小麦粉はサクサクとした食感に仕上がります。
小麦粉の代用として片栗粉を使う分量は、料理によって好みの食感に調整する必要があります。
たこ焼き粉・お好み焼き粉
たこ焼き粉やお好み焼きも小麦粉の代わりとして使用することができます。
たこ焼き粉やお好み焼き粉は原料のほとんどが小麦粉だからです。
たこ焼き粉・お好み焼き粉は小麦粉に糖類やだし・塩・醤油で味付けし、ベーキングパウダーなどを加えて膨らみやすくしたものです。
たこ焼きやお好み焼きを作るときはもちろん、アメリカンドッグなど塩気のある料理の生地としても使えます。
ソテーなどの衣に使っても美味しく仕上がります。
ただ、塩味がついているため、お菓子を作る時にはあまり向いていません。
おからパウダー
おからパウダーとは、生のおからを乾燥させて粉末状にしたものです。
小麦が使われていないので、小麦アレルギーの方やグルテンフリーを行っている方でも食べる事ができます。
また、おからパウダーはカロリーが低く、食物繊維が多く含まれています。
小麦粉からおからパウダーに置き換えると、ダイエットの効果が期待できます。
おからパウダーはお菓子の生地などに活用できますが、小麦を使用する場合と分量が異なります。
おからパウダー用のレシピで作るのがおすすめです。
大豆粉
大豆粉は大豆そのものを粉末状にした粉です。
豆乳の搾りかすである「おから」が原料の「おからパウダー」とは異なるので注意が必要です。
大豆粉はケーキやクッキーなどお菓子の生地などに使われる事が多いですが、大豆粉特有の豆の香りがするので調理の際には工夫が必要です。
香りの強い食品と一緒に調理すると気にならなくなりますよ。
きな粉
きな粉は大豆を焙煎してから粉末状にしたもの。
大豆粉よりも香ばしく甘い香りで、挽きが粗いのが特徴。
香ばしい香りが強いので、料理に風味を与えることができます。
和菓子だけでなくクッキー・マフィン・パウンドケーキなど洋菓子にも使うことができます。
低糖質なので糖質制限をしている人にもおすすめです。
米粉
米粉は米を細かく砕いて粉末状にしたものです。
パンやケーキ、天ぷらなど幅広い料理に使われており、香りも強くないので初心者でも使いやすい食品といえます。
また、もちもちとした食感が特徴で食べた時に満足感を得られやすいのも魅力の一つです。
小麦粉に比べると油の吸収率が低いため、揚げ物に使用するとヘルシーに仕上げる事ができます。

ダイエットをしたい方にもぴったりの食品です。
米粉については>>米粉と小麦粉の違いの記事を参考にして下さい。
オートミール
オートミールは、えん麦を脱穀し調理しやすいように加工されたものをいいます。
オートミールは元の形は粉ではありませんが、水を加えて電子レンジで加熱すると、パンケーキなどの生地として使う事ができます。
ただし、若干オートミールの粒感は残ってしまいます。
より小麦粉に近づけたい場合はフードプロセッサーなどを使用し、粉状にして使うのがおすすめです。
オートミールは小麦粉と比べてカロリーが低く、ダイエット食品として注目されています。

普段使う小麦粉をオートミールに置き換えると、摂取カロリーを抑える事ができます。
>>オートミールはまずい?の記事でレシピなども紹介しているので参考にして下さいね。
てんぷら粉
てんぷら粉は小麦粉の他に片栗粉・卵・膨張剤が含まれています。
衣がサクッと軽く、外側はカリッと中はジューシーに仕上がります。
水を加えるだけでてんぷらを上手に作れる便利な粉です。
てんぷらだけでなく、小麦粉がない時にエビフライやコロッケの衣にも代用できます。
コーンスターチ
コーンスターチはトウモロコシから作ったでんぷんです。
無味無臭で簡単に水に溶けるので、料理の味を邪魔することなくとろみをつけることができます。
小麦粉の代わりに揚げ物の衣に使ったり、プルプルのデザートを作るのにも使えます。
焼き菓子やカスタードクリームをコーンスターチで作ると、軽い仕上がりになります。
小麦粉の種類

小麦粉はたんぱく質の含有量で強力粉、中力粉、薄力粉に分類されます。
小麦粉の代わりに別の粉を使用する場合も、強力粉、中力粉、薄力粉のどれの代用なのかを把握しておく必要があります。
作る料理によって使う小麦粉の種類が異なるからです。
3種類の小麦粉について解説します。
薄力粉
たんぱく質含有量が少ない小麦粉のことを薄力粉といいます。
グルテンの形成が弱いことも特徴で、ふわふわとした食感になりやすいです。
薄力粉は、主にお菓子作りや天ぷらの衣、肉団子などのつなぎとして使用されています。
強力粉
たんぱく質含有量が多い小麦粉のことを強力粉といいます。
強力粉は、グルテンの強度が強く、しっかりとこねても生地が破けにくいのが特徴です。
仕上がりはもっちりとした食感になり、パンやピザの生地などによく利用されています。
中力粉
タンパク質の含有量が、薄力粉と、強力粉の中間なのが中力粉です。
グルテンの強度や食感も薄力粉と強力粉の中間程度になります。
中力粉は主にうどんに使用されています。
小麦粉の代用品で作るおすすめレシピ
小麦粉の代用品を使い、パンや揚げ物など様々な料理を作ることができます。
今回は初心者でも作りやすい
- 米粉のクレープ
- おからパウダーで作るクッキー
- 厚揚げと白菜のクリーム煮
- お好み焼き粉を使ったえびのフリッター
- 大豆粉の焼きドーナツ
を紹介します。
米粉のクレープ

画像引用:熊本製粉
材料
・米粉…120g
・牛乳…120g
・水…80g
・卵(Mサイズ)…1個
・バター…16g
・サラダ油…適量
・上白糖…10g
・みりん…大さじ1
作り方
1.ボウルに牛乳、水、卵、上白糖、みりんを入れ混ぜ合わせる。
2.ふんわり米粉を加え、ダマがなくなるまでしっかり混ぜ合わせる。
3.バターを溶かして加え、混ぜる
4.温めたフライパンに油をなじませ、余分な油を拭き取る
5.生地を薄くのばし、中火で焼く
参考レシピ:米粉のクレープ
おからクッキー

画像引用:富沢商店
材料
・バター…60g
・きび砂糖…50g
・塩…0.5g
・全卵…18g
・おからパウダー…25g
作り方
1.常温に戻したバターにきび砂糖、塩を入れムラがなくなるまで混ぜ合わせる
2.全卵を入れ卵の水っぽさがなくなるまで混ぜ合わせる
3.おからパウダーを入れ粉っぽさがなくなるまで混ぜ合わせる
4.ラップに生地を挟み麺棒などで5mmの厚さに伸ばし冷凍庫で20分冷やし固める
5.ラップを外し型抜きをする
6.天板にクッキングシートを敷いてクッキーを並べる
7.150度に予熱したオーブンで20分程度焼く
参考レシピ:基本のおからクッキー
片栗粉を使った厚揚げと白菜のクリーム煮

画像引用:DELISH KITCHEN公式サイト
薄力粉の代わりに片栗粉でとろみをつけたクリーム煮♪
白菜とクリームがとろとろで美味しい簡単レシピ。
お好み焼き粉を使ったえびのフリッター

画像引用:DELISH KITCHEN公式サイト
お好み焼き粉には調味料が入っているので、材料をそろえる手間が省けて時短になります。
サクッと揚がった衣とエビのぷりぷり食感が美味しい。
白身魚など好みの具材で作ってもOK。
大豆粉の焼きドーナッツ

画像引用:レシピブログ
小麦粉の代わりの大豆粉を使ったヘルシードーナツ。
ココナッツオイルを使っているので罪悪感ゼロ♪
まとめ
小麦は様々な料理で使われますが、代用品でも料理を十分美味しく作る事ができます。
米粉やおからパウダーなどの代用品は小麦が入っていないため、小麦アレルギーの人やグルテンフリーを行っている人でも使うことができます。
また、代用品の中には、小麦よりもカロリーが低い食物繊維の含有量が多いなど、健康や美容にプラスに働くものもあります。
小麦の代用品をうまく活用することで、グルテンフリー中でもお菓子やパンを楽しむことができたり、少ないカロリーでお菓子を食べることができます。
自分が使いやすいと感じる代用品を見つけて、上手に置き換えて使用していきましょう。