グルテンフリーは日本人には意味ないという声もあり、グルテンフリーの効果が気になる人もいるでしょう。
もともとグルテンフリーはセリアック病の患者のための食事療法として開発されたので、セリアック病発症率の低い日本人には意味がないとも言われています。
ですが、日本人にも小麦アレルギーやグルテン不耐性の人も少なくなく、意味ないとは言い切れません。
グルテンフリーをすることで体の不調が改善するかもしれません。
- グルテンフリーの効果
- グルテンフリーのメリット・デメリット
などを紹介しますので、参考にして下さい。

tokinoya
この記事の監修者
2005年から臨床検査技師として、健診センター、中核病院などに勤務、臨床検査科長や経営推進課の責任者を務めた。 自身がアトピーに子供のころから悩まされていたことから、グルテンフリーや無農薬、添加物に対して論文を読み漁る。現在は酵素風呂などの健康事業を手掛ける経営者。
tokinoyaのプロフィール
グルテンフリーは日本人に意味がないわけではない

日本人にはグルテンフリーは意味ないとは言い切れません。
なぜなら、日本人でグルテンフリーを行って、で肌荒れや腸内環境の改善の効果を感じている人は多いからです。
- グルテン不耐性
- 小麦アレルギー
上記の人は、グルテンフリーによって体の不調が改善することがわかっています。
病名がついていなくても、小麦を摂取することで下痢や腹痛を起こす人もいるので、全く意味がないとは言えないでしょう。
グルテンフリーとは、もともとは欧米で流行したセリアック病の患者のための食事療法です。
欧米では小麦を良く食べますが、お米が主食の日本人にはセリアック病の患者は極めて少ないです。
そのため、日本人にはグルテンフリーは意味ないといわれることがあるのでしょう。
ですが、小麦を食べることによって体調を崩す人もいるので、日本人にグルテンフリーが意味ないとは言えません。
グルテンが合わない日本人もいる
小麦のグルテンが合わない日本人もいます。
グルテンが体に合わない人がグルテンフリーを試すことで体調が良くなったり、不調が改善することがあります。
- 小麦を使った食品を食べると体調不良になる(グルテン不耐性)
- 小麦アレルギー
などが、小麦のグルテンが体に合わない人です。
こういった人は、グルテンフリーの食生活にすると体調が良くなる可能性があります。

小麦アレルギーとまではいかなくても、小麦を食べると体調が悪いという場合はグルテンフリーを試してみてもいいかもしれません。
参考:株式会社ニップン「グルテンフリーとグルテンフリー食品が必要な人」
グルテン不耐症の日本人の割合
あるグルテン不耐性のセミナーで、日本人の7〜8割がグルテン不耐症の可能性があるという情報がありました。
グルテン不耐症(過敏症)とは、グルテンの中に含まれるグリアジンという成分に過敏に反応して、様々な症状が現れるものです。
グルテン不耐性の人は昔よりも増加傾向で、その理由は小麦製品を口にする機会が増えたことがあげられます。
そして、小麦の品種改良が行われ、生産性がアップしただけでなくグルテンの量も40倍近くになったことも原因といわれています。
グルテン不耐症なのかチェックするには、グルテンを摂取すると以下の症状が現れるかどうか確認しましょう。
- 小麦を使った食品を食べると腹痛になる
- 肌荒れになる
- 免疫機能が低下する
- 体重が減っていく
- 慢性的に集中力が低下する
- 疲れが取れない
上記のような症状があるなら、グルテンフリーを試してみることをおすすめします。
参考:古代小麦(ヒトツブコムギ、エンマーコムギ、スペルトコムギ)と現代小麦(デュラムコムギ、普通コムギ)のグルテンタンパク質組成の比較研究
グルテンフリーの効果
グルテンフリーを実践する効果を紹介します。
- 体調の改善が期待できる
- 肌トラブルの改善が期待できる
- ダイエット効果が期待できる
それぞれ紹介します。
体調の改善が期待できる
グルテンフリーをすることで体調の改善が期待できます。
なぜなら、グルテンが体に合わなくて体調不良を起こしている場合があるからです。
グルテンを摂取した後に、以下の症状が起きる場合は、グルテン不耐症かもしれません。
- 下痢
- 腹痛
- 倦怠感
- 手足のしびれ
- 貧血
- じんましん
グルテンフリーをすることで、こういった体調不良が改善することが期待できそうです。
肌トラブルの改善が期待できる
グルテンフリーで肌荒れが改善するかもしれません。
理由としては、グルテンは腸内環境を乱す働きがあり、肌にトラブルを起こしている可能性があるからです。
グルテンフリーで腸内環境が整えば、肌荒れが改善するケースもあります。
肌荒れがグルテンフリーで治ることについては>>小麦粉は肌荒れの原因?の記事で詳しく紹介しています。
ダイエット効果が期待できる
グルテンフリーを実施することで、ダイエット効果が期待できます。
なぜなら、小麦を使った製品はカロリーや脂質が多いからです。
例として1食分のパンとご飯を比較してみました。
食パン1食分(サンドイッチ用パン2枚) | ご飯1食分(200gの白飯) | |
---|---|---|
カロリー | 約300~360kcal | 約330~350kcal |
糖質 | 約50~60g | 約75~80g |
脂質 | 約5~8g | 約0.5~1g |
糖質はご飯の方が多いですが、パンをメインとした食事はカロリー・脂質が多いです。
こういった食品を摂らないだけでも摂取カロリーを減らすことができます。
また、グルテンは血糖値の急上昇を促進する働きがあります。
血糖値が急上昇・急降下すると脂肪が溜まりやすくなり肥満の原因に。

グルテンフリーでダイエットできるわけじゃないけど、結果的に痩せることもありそうですね♪
お米中心の食事は糖質に気を付ける必要があります。>>米粉と小麦粉の違いの記事も参考にしてください。
グルテンフリーのメリット・デメリット

グルテンフリーのメリット・デメリットを紹介します。
メリット | デメリット |
---|---|
ダイエット効果が期待できる 肌の不調の軽減 体調が良くなる | 栄養バランスが崩れる可能性 ダイエットの効果が出るとは限らない グルテンフリー食材は少ない 外食がしにくい |

グルテンフリーのメリット・デメリットは>>グルテンフリーのデメリットとメリットの記事も参考にして下さい。
メリット:肌や体調が良くなる・ダイエット効果
グルテンフリーのメリットとしては、
- ダイエット効果が期待できる
- 肌の不調の軽減
- 体調が良くなる
ということがあげられます。
上記で紹介しましたが、ダイエットに成功したという人は少なくありません。
花粉症が良くなったり便秘が改善したり、体調が良くなったという声もあります。
デメリット:栄養バランスの崩れ・選択肢が少ない
グルテンフリーのデメリットとしては、
- 栄養バランスが崩れる可能性
- ダイエットの効果が出るとは限らない
- グルテンを含む食品は多い
- 外食がしにくい
ということがあげられます。
小麦は食物繊維が豊富で、グルテンフリーをすることで食物繊維が不足し栄養バランスが崩れやすくなります。
なので、グルテンフリーを実践する際は、豆類や野菜などから食物繊維を積極的に摂るようにしましょう。
グルテンを含む食品は多く、外食がしにくいことはグルテンフリーのデメリットといえるでしょう。
グルテンは様々な食品に含まれているので、完ぺきにグルテンフリーをするのは難しい場合もあります。

他の人との外食でグルテンフリーを主張するとうざいと思われるかも……。
外食は何でも食べてOKなど、無理のない自分ルールがあるといいかも。
グルテンフリーの食材については>>グルテンフリーの食材で詳しく紹介しています。
グルテンを減らすだけもおすすめ
グルテンを減らすだけの「ゆるグルテンフリー」もおすすめです。
病気の治療やアレルギーでグルテンフリーが必要でない人にとっては、栄養面の偏りなどのリスクもあるからです。
- 体形が気になった時
- 土日だけ
- 一日一食
など、完全グルテンフリーよりもゆるグルテンフリーがおすすめ。
グルテンフリーを厳格にすると、食事に対してストレスが溜まってしまいます。
グルテンフリーが体に合っているなら、無理のないペースで続けると良いですね。
グルテンの摂取量を減らすゆるグルテンフリーについては>>「ゆるグルテンフリー」でも効果あり?の記事も参考にしてください。
グルテンフリーは日本人に意味ないについてQ&A

グルテンフリーは日本人に意味ないについてQ&Aで紹介します。
小麦粉が体に悪いのは嘘?
小麦粉が体に悪いというのは嘘ではありません。
なぜなら、小麦粉を使った食品を食べて肌荒れや腹痛を起こす人もいるからです。
小麦粉に含まれるグルテンは腸内環境を乱してしまうので、食べ過ぎると肌や体の調子が悪くなることがあります。
とはいえ、小麦粉を使った食品はたくさんあり、知らず知らず食べていることもあります。
小麦アレルギーやグルテン不耐性などの病気でない人も、小麦粉を使った食品は摂りすぎないようにした方がいいかもしれません。
グルテンフリーでニキビが増えた?
グルテンフリーを肌荒れの改善のために始めたのに、ニキビが増えたというケースもあります。
これは、好転反応によって一時的に肌の調子が悪くなっていることが理由です。
パンや揚げ物など小麦粉をたくさん摂る生活をしていた人が、グルテンフリーをすると好転反応も重くなる傾向があります。
グルテンフリーをはじめて1週間~2週間くらいは好転反応が現れる時期です。
>>グルテンフリーの好転反応の症状はいつから?の記事で詳しく紹介しています。
個人差がありますが、好転反応によってニキビが増えたならしばらく様子を見てみましょう。
グルテンフリーは効果なし?
グルテンフリーは効果なしとは言い切れません。
なぜなら、グルテンフリーをして肌荒れが治ったり、腸内環境が良くなったという人は多いからです。
グルテン不耐症や小麦アレルギーでなければ、グルテンフリーは意味がないからやめた方がいいという人もいます。
ですが、グルテンフリーによって体調が良くなったり、良い効果を感じている人は少なくありません。
グルテンフリーの効果を感じるかは個人差があります。

厳格にグルテンフリーをせずに、一日1食グルテンフリーや体形が気になる時だけなどゆるくグルテンフリーを試してみてもいいですね。
グルテンフリーで癌を予防できる?
グルテンフリーは癌の予防になるとも考えられています。
なぜなら、グルテンは臓器に炎症を起こすからです。
炎症が蓄積すると癌に発展する可能性もあります。
特に消化器官にグルテンは大きな負担がかかる食材です。
体調が良くないと感じているなら、試しにグルテンフリーを実践してもいいかもしれないですね。
グルテンフリーで体臭が気になる?
グルテンフリーをすると体臭が気になる場合があります。
これは、ケトン体代謝が起こるためです。
グルテンフリーによって体内でブドウ糖が不足すると、体は脂肪を燃焼させてエネルギーを得ようとします。
この時肝臓ではケトン体という物質が作られます。
ケトン体水溶性なので、血液中に溶け出し汗と一緒に出てきます。
これが体臭の原因です。
グルテンフリーによる体臭は一時的なもので、しばらくすると気にならなくなります。
>>グルテンフリーで体臭?の記事で詳しく紹介しています。
まとめ
グルテンフリーは日本人に意味がないわけではありません。
小麦アレルギーやグルテン不耐性など小麦が体に合わない人もいますし、グルテンフリーを実践して体調が良くなったという人も少なくありません。
病名が付くほどではないけれど、軽度の小麦アレルギーを持っている可能性があります。
肌トラブルの改善やダイエット効果も期待できるので、体の不調を感じているならグルテンフリーを試してみましょう。
厳格にグルテンフリーを実践するのはストレスがかかったり、栄養バランスを崩すケースもあります。
土日だけ、主食だけなど、自分でグルテンフリーのルールを決めてゆるく実践するのもおすすめです。